魔王城 - めめんと
クララ「」 俺「えっ……カブさん、殺っちゃったんですか……?」 カブ「……俺くん、わかるね?」 俺「は?」
▼ 1 ヨーテリー@かいがらのすず 21/03/25 20:05:49 ID:ZfWcSE5w 名前× ID× 報告
俺「分かん、ないです……」

カブ「クララくんを犯して殺した罪を、誰かが背負わなければならない。わかるね?」

俺「いや分かんないですって!そもそもやろうって言ったのカブさんじゃないすか!殺したのだって実際」

カブ「この中で一番社会的地位が低いのがニートで交際経験0で低学歴でバッジ獲得0個の君なんだ!!!大丈夫もう話は通してあるから!!!!!!!!!分かるね!!?!?」

俺「分がんないって……!!!」

カブ「君がぁ!!!!!!一人でぇ!!!!!!!!クララくんを犯し!!!!!!!!殺したんだ!!!!!!!!わかるね!!!!!!!!!」

俺「分゛か゛ん゛な゛い゛っ゛て゛言゛っ゛て゛ん゛ち゛ゃ゛ん゛!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

カブ「俺くん!!!!!!僕やマスタードさんには家族がいるし!!!!マサルくんには未来がある!!!!!!!!君しかいないんだよ!!!!!!!!」

俺「俺゛も゛未゛来゛あ゛る゛!!!!!!!!!!!!!!!」

カブ「無い!!!!!!!!!!!!!!!!!」

俺「あ゛る゛も゛ん゛!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

カブ「無いよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

俺「あ……うぅ……!マ゛ス゛タ゛ー゛ト゛さ゛ん゛……!」

マスタード「ごめんね俺ちゃん」

俺「マ゛サ゛ル゛……!」

マサル「そもそもあなた誰ですか?」

俺「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

カブ「ありがとう、俺くん」

3月28日 午前9時47分
地方裁判所 被告人第2控え室

ホップ「ふぅー‥‥キンチョーするぞ‥‥」

ダンデ「ホップ!!」

ホップ「あ…アニキ!来てくれたんだな!!」

ダンデ「そりゃあ、な。かわいい弟が法廷に立つんだ、来ないわけにはいかないさ。‥‥それに」

ダンデ「‥‥俺は"セキニンシャ"だからな。」

俺「‥‥‥…」

ダンデ「‥‥あ。おい、ホップ。依頼人が顔を出しているぞ。挨拶しとかないとな」

ホップ「いやアニキ、やめといた方が‥‥」

ダンデ「何言ってるんだ、挨拶は大事だろ?俺さん、おはようございま‥‥

俺「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ダンデ「!?」

ホップ「‥‥だから、言わんこっちゃないぞ。」

ダンデ「い、いつからこうなんだ?」

ホップ「会った時からだぞ。‥‥医者が言うには相当酷い精神的ショックを受けたみたいで‥‥」

ダンデ「そうか‥‥今回の法廷。ハッキリ言って、彼が無罪になる可能性は限り無く低い。‥‥責任能力の有無を論点にして、無罪を勝ち取ると言う選択もあるが‥‥」

ホップ「アニキ!!わかってるんだろ、弁護士でもないオレが面識もない彼の弁護を引き受けさせて欲しいって頼んだ理由!!」

ダンデ「‥‥‥‥ああ。そうだったな。」

ホップ(‥‥オレの名前は、ホップ。ジムチャレンジに挑戦中のしがないポケモントレーナーだ。)

ホップ(今回起こった事件は、とても悲惨なものだった。ヨロイ島にて、クララさんが強姦の末に殺害された。そして、その犯人として疑われているのがこの男性だ。‥‥ハッキリ言って、そもそもこの人誰なんだ?と思うぐらい認識がない人だった。‥‥だけど。オレにはどうしてもこの法廷に立つ理由があるんだ‥‥!)

カカリカン「弁護人、並びに被告人!開廷の時間です。直ちに入廷するように!!」

ダンデ「‥‥おっと、時間だな。いこうぜ」

ホップ「おっ‥‥おう!!」


3月28日 午前10時
地方裁判所 第2法廷

傍聴席「ザワザワザワザワザワザワザワザワ」

カンッ

サイバンチョ「これより、俺君の法廷を開廷します」

ホップ「べ、弁護側。準備完了してるぞ!」

ソッド「検察側も…準備完了しておりますよ」

サイバンチョ「‥‥ふむぅ。弁護人‥‥ホップ君、でしたかな?貴方はたしか‥‥正規の弁護人ではありませんでしたな。」

ホップ「はっはい!!そ、そ、そうだぞッ!!」

ダンデ「もう少し落ち着いて受け答えしようぜ。」

ソッド「フッフッフ‥‥そう、そこに突っ立っている男は弁護士ですらない。チャンピオンダンデの権限によって、弁護する事を許されただけのただの一般人なのですよ!!」

傍聴席「ザワザワザワザワザワザワザワザワ」

カンッカンッカンッ

サイバンチョ「静粛に!‥‥ふむう。たとえチャンピオンダンデの推薦といえども、被告が無罪になるかは全て弁護人にかかってます。弁護士としての技能が認められない限り、その席に立つ資格はないでしょう。」

ホップ「‥‥うぐっ。す、すみません‥‥。でも、どうすれば‥‥」

サイバンチョ「‥‥これからいくつか、簡単な質問をしましょう。弁護の準備が本当に完了していれば全て答えられる質問です。弁護士は落ち着いて答えるように!」

ホップ「は、はいッ!」

サイバンチョ「それでは、まず‥‥この事件の被告人の名前を、答えてください。」

ホップ(ヒコクニン‥‥そんなの簡単だぞ!確かあの人の名前は‥‥名前は‥‥。‥‥‥‥‥‥‥‥)

ダンデ「おっ‥‥おい、ホップ?目を泳がせて黙ってるみたいだが、まさか被告人の意味を知らないなんてことないよな?」

ホップ「ば、バカにしないで欲しいぞ!被告人は裁判で裁かれる人の事だろ!‥‥実は、あの人の名前‥‥あんまりよく覚えてなくて‥‥」

ダンデ「‥‥そういう時はだ、ホップ。人物ファイルを開いてみろ。事件の関係者の名前と情報が一覧で載っているんだ。ポケモンバトルも裁判も、細かいところまで気を配るのが大事だからな、覚えておいてくれよ!」

ホップ「ああ、わかったぞアニキ!」

【人物ファイル】

ダンデ

オレの アニキで ガラル地方のチャンピオン。
完全無敗の ポケモントレーナーで オレの目標だ。
方向オンチ なのが たまにキズ。

ホップ

このオレ。 ついこないだ ポケモントレーナーになったばかりで
アニキに 追いつくために ジムチャレンジに挑戦中。
今日は弁護士として 法廷に立つ。



あまり知らない人物。 ヨロイ島の マスター道場で
稽古を受けていたらしく その関係者とは知り合いらしい。
現在は 何かのショックで まともに話すことができない。

クララ

この事件の被害者。 道場で 稽古を受けていたが
強姦の末 殺害されてしまった。
毒タイプの エキスパートだったらしい。

マサル

オレの 幼馴染で 親友。 アニキにポケモンを
一緒にもらい ジムチャレンジに 挑戦した。
最近は マスター道場に 入り浸っていたらしい。


サイバンチョ「‥‥では、お答え頂きましょう。この事件の被告人の名前とは!」

俺👈
ホップ
ダンデ


ホップ「‥‥それは、モチロン。俺君、だぞ!」

サイバンチョ「そのとおり。そんな感じで落ち着いて答えればよろしい。‥‥では、もう一つ尋ねます。」

サイバンチョ「この事件の被害者‥‥その死因を答えてください!」

ホップ「は、はい!」(し、死因‥‥だって?そんなの、人物ファイルには書いてなかったぞ‥‥!)

ダンデ「ホップ、お前‥‥この事件の資料には目通して無いのか?」

ホップ「あ、アニキ‥‥ご、ゴメン!時間が無かったから‥‥」

ダンデ「‥‥まあ、仕方ないな。そういう時は証拠品ファイルを開くんだ。そこに事件に関わる証拠品が全部記録されているからな。よく確認したほうがいいぞ。」


【証拠品ファイル】

スマホロトム

オレがいつも 持っている 青色の携帯電話。
様々な機能が 搭載されており
ポケモン図鑑も 使用することができる。

クララの 解剖記録

死亡時刻は、3月25日 午後7時半以降8時半まで。
正面から、手で首を絞められ扼死。
被害者以外の体液は 発見されていない。

サイバンチョ「‥‥では、答えてもらいましょう。被害者の死因は?」

毒を飲まされた
鈍器で殴られた
首を絞められた👈


ホップ「正面から手で首を‥‥こう‥‥ギュッ!と‥‥」

サイバンチョ「そ、そんなブッソウな言い方はしなくてよろしい!‥‥しかし、その通り。」

サイバンチョ「‥‥よろしい。当法廷は貴方を弁護士として認めます。では、そろそろ審理を始めましょう。」

サイバンチョ「ソッド検事!‥‥冒頭弁論をお願いします」

ソッド「かしこまりました。事件は3月25日の深夜‥‥ヨロイ島の、集中の森というところで起きました。被告は被害者に無理やり性的な事をしたのち、先ほど弁護人が申し上げたとおり首を絞め殺害。そしてその一部始終を二人の目撃者により完璧に見られているのです!」シャキーン

サイバンチョ「目撃者が‥‥ふ‥‥二人ですかッ!!」

傍聴席「ザワザワザワザワザワザワザワザワ」

カンッカンッカンッ

サイバンチョ「静粛に、静粛に!!‥‥ふむう。被告はなんと?」

ソッド「‥‥それがですねぇ、困ったことに‥‥精神に異常をきたしているのでございます。証言を聞くのは無理かと」

サイバンチョ「せいしんに、いじょう‥‥」

ソッド「おおかた、自分が人を殺めてしまった事実を受け止められなかったのでしょう」

ホップ「異議あり!」

ホップ「き、決めつけは良くないぞ!!何か、他に理由があったんだぞ!!」

ソッド「ほう、たとえばどのような?」

ホップ「‥‥‥‥うぐ。」(ナニも浮かばないぞ‥‥)

ダンデ「‥‥ホップ。気持ちはわかるが焦ることはない。後で必ず、反撃のチャンスは訪れるさ。」

サイバンチョ「ふむう‥‥ですが、被告人が精神に異常をきたしている以上、責任能力の有無が問われる物と思いますが‥‥検事、いかがですかな?」

ソッド「‥‥ふっふっふっ‥‥裁判長。その質問には弁護人に答えてもらいましょう!」

ホップ「‥‥えっ。オレですか!」

ソッド「そりゃそうでしょう。‥‥犯行時、被告人には責任能力があったのか無かったのか‥‥この先審理を進めていく以上避けては通れない問題でしょう。弁護人はどうお考えなのかな?」ニヤニヤ

ホップ「‥‥オレは‥‥弁護側は‥‥!」

責任能力があったと主張👈
責任能力がなかったと主張

ホップ(‥‥さっき、アニキが言ってた通り。ここで事件当時の被告人の責任能力が無ければ‥‥少しでもムザイ判決に傾くかもしれない。)

ホップ(‥‥だけど。オレは‥‥!この事件をもっと深く追求しなくちゃならないんだ‥‥!!)

ホップ「‥‥弁護側は、事件当時被告人には責任能力があったと主張します。」

ソッド「え‥‥‥‥」

サイバンチョ「なっ、なんと!」

傍聴席「ザワザワザワザワザワザワザワザワ」

カンッ

サイバンチョ「弁護人!ホンキなのですかな?‥‥とても新米弁護士の取る選択とは思えません。」

ホップ「‥‥まだ、審理は始まったばかりです。オレは、このまま一直線に無罪判決を貰いに行くつもりはありません!」

サイバンチョ「ふ‥‥ふむう。」

ソッド「‥‥ふっふっふっふっ‥‥少し、予想していた返しとは異なりましたが、まあよろしいでしょう。裁判長!それではここで、二人の証人を招喚したいと思います!」

サイバンチョ「‥‥よろしい。係官!証人を入廷させるように!!」


カブ「‥‥‥‥」

マスタード「‥‥‥‥」

ソッド「証人、名前と職業をお願いしますよ。」

カブ「僕の名前はカブ。普段はジムリーダーをやらせてもらっているよ、わかるね?」

マスタード「わしちゃんはマスタードよん!マスター道場の師範をつとめているのよん。」

サイバンチョ「おお、これはこれはマスタード殿にカブさんではありませんか。両名とも、活躍のほど耳にしておりますぞ。」

カブ「いえいえ、僕なんてまだまだですよ。」

マスタード「裁判長ちゃん、久しぶりだよん。どう、最近‥‥泳いでる?今日は証言席に立つけどよろしくねん!」

カンッ

サイバンチョ「では、お二方。証言の方をお願いします。」

尋問開始

〜事件当日、目撃したこと〜

カブ「あの日僕は、ある用事でマスタードさんの道場で一晩泊まることになっていたんだ。

マスタード「俺ちゃんもクララちんもカブちゃんも、門下生のみんなと一緒に晩御飯を食べたのよん。」

カブ「夕飯を食べてしばらく経った後、僕とマスタードさんは一緒に道場の外でトレーニングをすることになってね。」

マスタード「しばらくポケモンを戦わせてたら、集中の森の方から悲鳴が聞こえたのよん。」

カブ「それでなんだろうと思って、森に入って行ったらね‥‥なんと!お、俺君がクララ君を‥‥」

マスタード「急いで止めようとしたけど、残念な事にクララちんは既に息を引き取ってたのよ‥‥」

カブ「俺君をマスタードさんが捕らえた後、すぐに僕が通報したんだ。通報した時刻は‥‥23時ぐらいだったかな。」

マスタード「ちなみに俺ちゃん、クララちんが死んだと気づいた後、発狂しながら暴れて大変だったのよ。」

カブ「犯行に及んでる最中、彼は意識がハッキリしてたよ。わかるね?」


サイバンチョ「‥‥ふむう。今の証言が事実ならば‥‥被告人の有罪は揺るぎないものになりますな。」

ソッド「その通りです!被告の犯行を完全に捉えた二人、そして犯行時に被告の精神は正常だった!!」

ホップ(‥‥さっきの選択は、ワナだったのか‥‥ひっかからなくて、よかったぞ‥‥)

サイバンチョ「‥‥それでは、弁護人。‥‥尋問を、お願いします。」

ホップ「は、はい!‥‥ジンモン、ですか。」

ダンデ「‥‥いよいよだな、ホップ。」

ホップ「あの、アニキ!オレは一体どうすれば‥‥?」

ダンデ「今からあの二人が言った証言と、証拠品の食い違い‥‥ムジュンを指摘してやるんだ!」

ホップ「ムジュン‥‥?」

ダンデ「証人が嘘をついてる可能性もあるし、勘違いをしている可能性もある。とにかく、僅かな証拠との食い違いから新たな真実が見えてくるというワケだ。」

ダンデ「証拠品と食い違う証言に、そいつを突きつけてやればいい。‥‥わかったな?」

ホップ「‥‥わかったぞ。オレ、やってみる!!」




事件関係者のポケモンの手持ちリスト
カブ ウインディ キュウコン
マスタード 


警察に通報してからはずっと事情聴取でね。道場にも帰れず、ずっと警察署で過ごしてたんだよ。


実は事件の三日前、僕はマスタードさんに鍛えてもらおうと道場を訪れたんだ、わかるね!

一匹ずつポケモンを鍛えてやったわい。

待った!

一匹ずつですか‥‥具体的には?

ウインディは岩を背負わせて道場の周りを100周。キュウコンはワシの全てのポケモンと休むことなく戦闘させ、マルヤクデには岩を背負ってスクワットを300回やらせたわ。

‥‥それは。随分とまあ、カコクですね。

(‥‥おや?なんだろう。今の証言、違和感があったような‥‥)
(‥‥どうする。証言に追加してもらうか?(

証言に追加する👈
追加はしない




‥‥マサルに神経毒を盛った犯人は‥‥被害者である、クララさんだったのです!!

ソッド「ぐっはぁああああああああああッ!!」シロメ