魔王城 - :蹂躙
ロヴェル・ハーツィオへの手紙


ハーツィオへ
元気にしていますか?
貴方が生きていたと魔王軍の方達に聞かされてから
居ても立っても居られずにこの手紙を書きました。

本当に色々と衝撃を受けすぎてなにから話せばいいかわからないけど
伝えたい気持ちをそのまま送ります。

お前が女の子だったと言う話を聞いて俺はとても驚いた。
いつも一緒にいたのに気づかなかった。でも、だからこそ
あの日までバレずに済んでたんだよな。

正直言うと、俺はお前が性別を偽っていた事は全く怒っていない。
昔、お前にも話したが…俺は今でもこの国を変えたいと思っている。
この国は腐っている。男女で優劣をつけるなんて間違っている。

だからお前のした事は…全然悪いことじゃあない。
…仲が良かった他の奴らは人が変わったかのように
お前の事を非難してた。あんなにいい奴らだったのに。

…話が逸れたけど、俺は元気にやっている。…そして、いつかこの国で成り上がって
この腐った制度を撤廃するんだ。ハーツィオ…いや。今はレイラと呼んであげたほうがよかったか?
レイラも…今いる場所で頑張って欲しい。例え魔王軍が反人間組織だったとしても
俺は、お前のやる事を見届けようと思う。だって…それが友達だろ?

それじゃあ…またいつか、会えたら会おうな…親友


親愛なるロヴェル・レイラ・ハーツィオへ
想いを込めて

スロベルト・ユーガ